形骸化が進む 研修とOJTに代わる 「ビジネス教育プログラム」

人事部門が教育の第一の選択肢として考えている「研修」。実は、その現場再現性はたったの7%という驚愕のデータをご存じだろうか。もう一方の育成の柱であるOJT も、プレイングマネジャーの増加により属人化している。このような状況を踏まえ、リクルートで11 年間TOP 営業として活躍してきた杉田恵美氏が、教育のカギである「現場再現性」と「脱属人化」の2つを網羅するべく、自ら練り上げたのが、ビジネス教育プログラム「EGG(Education to GrowGifted)」である。
採用・研修よりマニュアル
人材大手のリクルートグループに11年在籍し、TOP営業として数多くの企業の人事戦略策定や採用活動体制構築、各種研修などに携わってきた杉田氏は、「再現性の高いマニュアルこそが、唯一組織の脱属人化を実現でき、人材の定着率や組織の売上アップを実現できる」と断言する。
採用は、求人倍率の上昇に伴い、優秀な人材の確保は至難の業となっている。教育となると、人事部門の第一の選択肢が外部研修だが、「外部研修後の、現場での再現率はわずか7%」という驚きのデータがある。つまり、研修を行うことそのものが目的となってしまっているということだ。
こうした背景の中、杉田氏がたどり着いた人材教育の新しいカタチが「ストーリーマニュアル」である。マニュアルというと、“マニュアル人間”などと否定的に捉えられることが多いが、人材の出入りが激化している昨今において、実は大きな注目を集めている。
とある不動産販売会社では、新人14名に「行動パターンと行動量の徹底」を半年間教育プログラムとして行った結果、同社のTOP営業の平均受注件数(3カ月2件)を大きく上回り、新人14名の一人当たりの平均受注件数は3カ月で5件にもなったという。
「むろん、営業は高度なスキルを必要としますから、いわゆる“マニュアル人間”をつくってもこの結果は得られなかったでしょう。しかし、『この行動はどんなゴールのためのプロセスか』という因果関係をまとめて学習することで、次第に自らの頭で考え、異なるケースにも対応できる柔軟性と応用力を得られるのです」
こうしたマニュアルを、杉田氏はストーリーマニュアルと呼んでいる。杉田氏はまた、大手GMSが取り組んでいる教育を例に挙げ、組織の理想形を説明する。
「簡単な例になりますが、飲料売場では、ロスが出ないように日々の販売量を予測します。例えば『雨の日は30本発注する』というマニュアルに対し、台風や大雪の日だとどうなるでしょうか?いわゆるマニュアル人間ですと『何本発注すればいいですか?』となります。しかし、ストーリーマニュアルでは、『悪天候だと人の外出が少ないために、晴れの日よりも減らして30本なのだ』という因果関係を徹底的に理解させます。そのため、台風や大雪になった時には、『雨の日よりも当然外出が少ないだろうから、では15本にしてみようか』となるわけです。スーパーマーケットの飲料売場の一角でも、いわゆる“守・破・離”が起きている、というわけですね。この例に限らず、ビジネスのどのシーンでも、そのようなことが起き続けていると、日に日に、より強い“守”に更新され、それが全員に浸透する。このようなサイクルをいかにつくるかが重要だと考えています」
再現性の高いマニュアルだからこそ、社員全員に定着・浸透し、新たなイノベーションが起き続ける。それにより組織の成長が加速すると杉田氏は語る。
ギフテッドという社名は「神から授かった才能」を意味する。
「企業の中で、一人ひとりがその才能をいきなり発揮することは難しいものです。個人の強みを発揮していただくために、“守・破・離”のうち、まず再現性の高い“守”を提供することが、弊社のサービスの第一歩となります」
さまざまな課題に対応可能
ストーリーマニュアルは、企業が抱えるさまざまな問題に対応可能だ。2つのケースを紹介しよう。
ケース①売上アップと人材定着を実現
人材紹介会社A社では、新人の受注率の低迷に対し、顧客へのヒアリング強化を課題と捉えており、積極的にヒアリング研修を行っていたが効果は出ていなかった。調査していくと、ヒアリングシートの中に、ブロックやテストクロージングといった他の営業要素が混在しており、これがヒアリングの難易度を上げてしまっていることがわかった。そこで、ヒアリングを要素分解し細分化、営業フロー全体の再定義に伴い難易度の劇的な引き下げに成功し、新人定着率がなんと20ポイントアップ、売上も大きく伸ばした。
ケース②顧客満足度アップにも
結婚式場を運営するB社では、商品の特性上、女性顧客のクレームが多く、ウェディングプランナーの定着率の低さが課題だった。調査すると、営業担当と納品担当間の相互理解、情報共有スピードが、顧客ストレスになっているとわかった。そこで、他セクションの業務知識、情報共有のルール、クレーム対応方針をストーリーマニュアルとして作成、個々の社内調整力のアップがクレーム件数を58%減少させ、顧客満足の向上につながった。
テストで型を定着させる
ギフテッドの教育プログラム、EGGは制作・運用の大きく2つから成り立っている。
①ストーリーマニュアル制作

経営陣、中間管理職、メンバーなど各層ごとに選出したモデル社員への丁寧かつ鋭いヒアリングと、従業員アンケートをもとに、ストーリーマニュアルを制作する。顧客のリソースは最小限に抑え、一社一社ごとの業務フローに合わせて、徹底的に再現性と応用力強化を意識して綿密に練り上げる。確実に運用・浸透されるための社内体制づくりのアドバイスなども可能。
アプリ形式での納品は、マニュアルを常に最新版に保つための最適解だ。
②テストで“守”を定着
ストーリーマニュアルをもとにケーススタディ形式のテストを作成。モバイルアプリに落とし込み、自動追試機能、誤答部分に符号するマニュアル自動表示機能などで、その反復量が特徴的な仕組みとなっている。テストは、日々の業務からクレーム対応に至るまで、あくまで現場再現性にこだわった内容になっており、学校教育では当たり前の反復学習を取り入れ、何度もテストを受ける仕組み。次第に個々人の思考・行動パターンを根本的なところから変えていくことを目的とする。
ギフテッドのEGGは、Off-JTとOJTをつなぐ、現場再現性の高い新しい教育のカタチを時代に提示する。
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