キーワードは“職場ぐるみ”と“一貫性・継続性”
仕事を通じて若手が成長する環境をつくる

企業の将来を担う若手社員。その育成にあたり、人事と現場はどのようなかかわりが必要か。そして、若手社員が育つ環境とはどのようなもので、その環境づくりに必要なポイントは何か。日本能率協会マネジメントセンター(以下、JMAM)通信教育事業本部 販売促進部長の斎木輝之氏に聞いた。

通信教育事業本部 e販売促進部長
●お問い合わせ先
株式会社日本能率協会マネジメントセンター
通信教育事業本部
〒103-6009
東京都中央区日本橋2丁目7番1号
東京日本橋タワー9 階
TEL:03-6362-4343
URL:http://www.jmam.co.jp/productservice/tsukyo/index.html
若手が成長するポイント
「上司や先輩と、新入社員の意識 ギャップが話題となっている昨今、 若手が育つ環境づくりのポイントを 改めて考えてみる必要があります」
JMAM通信教育事業本部の斎木輝之氏は、新入社員の育成にあたって重視したいポイントを、本人と会社のそれぞれの面から以下のように整理している。

新入・若手社員にとっては、
①目標を定めること
②責任感(役割や仕事へのコミット)
③振り返る力
会社(人事・教育部門/職場)としては、
①目標となる先輩(ロールモデル)の育成
②職場ぐるみの育成の仕組み(意図的な経験)
③仕事を振り返る機会を通じた「経験から学ぶ力」の開発
が重要になる。①~③は、それぞれ対になっていることがわかるだろうか。
「若手社員には憧れとなる先輩が必要であり、人事・教育部門/職場がロールモデルを育成することが、内発的な成長意欲を喚起します。また、夢中になれる仕事を経験させるためには、本人の成長につながる仕事を意図的に与え、その達成を職場ぐるみで支援しなければなりません。若手の育成に成功している企業は、人事がこれらのポイントを押さえていることが多いのです」(斎木氏、以下同)
3年間で段階的に育成
JMAMは、さまざまな教育プログラムを提供して若手社員育成の支援をしている。計画的・体系的に「基本」を習得するためには、入社後3年間程度かけてじっくりと育てる必要があり、そのためには職場ぐるみのサポートと、一貫性・継続性のある教育機会を提供することが重要だというのがJMAMのスタンスだ。
新入社員が3年で一人前に成長するためには、1年ずつ段階的に目標をクリアしていく必要がある。
1年目は“基本の習得期”と位置づけ、職場の信頼を得ることが目標だ。2年目は“基本の定着期”として信頼を得、上司や先輩から仕事を任される状態、3年目は“指導発展期”として後輩の手本になることで“一人前”となることが目標だ。3年間、継続的に教育をすることの意味について、斎木氏は次のように説明する。
「例えば、入社時に報告・連絡・相談が大事だということは、どの会社でも教えているはずです。しかし、これらは仕事の内容や状況に応じて変化するものであり、1年目は報告や連絡が主となりますが、仕事を任される2年目からは、先輩や上司への相談が重要になります。そうしたことを入社時の短期の教育だけで身につけてもらうことは難しいので、継続的に学習する機会を提供していく必要があるのです」
また、職場ぐるみのサポートも非常に重要だという。若手社員は「適切な仕事の付与」「実務経験」「振り返りと意味づけ」「自己課題の克服」といった一連の流れをサイクルとして回し、次のステージへと成長していく。この「実務経験」と「振り返り」のところで、職場のサポートが欠かせないのだ。
「新しい仕事を経験し、振り返りを行っても、成長への課題とその解決策が見つからない、形だけのことを繰り返しても、“学ぶ力”は養えません。新人が新しい仕事を経験する過程や、振り返りの過程で、先輩による適切な教示とアドバイス、褒めや共に考える姿勢を示すことで、若手は成長への課題を解決することができます。また、若手社員が自己課題を解決できたら、挑戦的な仕事を付与することで、さらに次の段階に成長できるのです。このように、職場ぐるみのサポートが若手社員が育つ環境づくりには欠かせません」
成長に最適な通信教育
忙しく日々の業務に追われる中では、若手社員自身の意思で適切な学習の機会を設け、振り返りを実施していくことは難しい。これらは、人事・教育部門が意識して設定していく必要があるだろう。特に自己課題の克服という一種の壁を乗り越える時に学習の機会を提供するのがよいタイミングだ。
「個人学習、中でも通信教育は、レポート課題で次なる成長につながる重要な“教訓抽出力”を高めることができるので、若手社員の成長支援に最適な学習方法といえます」
JMAMの若手向け通信教育プログラムには、入社3年間で仕事の基本を体系的・実践的に習得できる『シゴトレ12ステップ』、内定時から1年目までに社会人としての心構えや基本を身につける『NEWビジネス道シリーズ』、そして2年目の仕事の定着期、3年目の後輩指導期にも使える『NEWビジネス道シリーズフォローアップコース』がラインナップされている。
「仕事をいくつ経験しても、いつも同じ課題に直面する“繰り返し方式”では、成長への壁を乗り越える力は備わりません。壁のタイミングに合わせて学びを提供し、壁を低くして乗り越えさせ、その経験を次に生かす“経験学習型”が当社の若手社員育成プログラムの考え方です」
『シゴトレ12ステップ』や『NEWビジネス道シリーズ』には上司のコメントを必要とする場面や周囲を巻き込む仕掛けがあり、また添削講師のアドバイスが、本人だけでは乗り越えられない壁を越えやすくしている。また、『Newビジネス道シリーズ』は2015年秋から順次スマートデバイス対応となる。紙媒体の教材でじっくり学ぶ従来のよさに加えて、名刺交換や電話対応といった“動き”のある項目を動画視聴で学習するなど、電子テキストの強みを生かし、よりわかりやすい教材へとパワーアップする。これらのプログラムは、若手社員自身はもちろん、若手社員の育成に悩む人事・教育担当者にとって心強い味方になるだろう。
本記事に関するお問い合わせはこちら〔PR〕
- ●株式会社日本能率協会マネジメントセンター 通信教育事業本部
- ●〒103-6009 東京都中央区日本橋2丁目7番1号 東京日本橋タワー9 階
- ●TEL:03-6362-4343
- ●URL:http://www.jmam.co.jp/productservice/tsukyo/index.html