J.H.倶楽部

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Learning Design 2019年11月刊

続 書籍に学ぶ ビジネストレンド 第9回 人事担当者が注目すべき ビジネス~MaaS

経営や人事を担う人材にとって、ビジネストレンドの把握は欠かせない。
1日1冊の読書を20年以上続ける読書のプロが、ビジネスを読みとく書籍を紹介する。

菊池健司氏 日本能率協会総合研究所 MDB事業部 部長
日本最大級のビジネス&マーケティング情報提供機関であるマーケティング・データバンク(MDB)所属(URL:http://mdb.jmar.co.jp/)。情報収集手法に関する個別企業・団体へのアドバイスを行ったり、セミナー講師としても活躍。モットーは「1日1冊」「週末精読」。

MaaS(マース)が変える「移動」

今号から3回にわたり、人事担当者だからこそ知っておきたい注目ビジネスを紹介していく。今回取り上げるのは2019年、国土交通省が日本での推進計画を発表したMaaS(Mobility as a Service)である※1。

私自身、「MaaS をどうビジネスチャンスととらえるか」というテーマのセミナーを行う機会は増えている。

国土交通省によれば、MaaS は「ICT を活用して交通をクラウド化し、公共交通か否か、またその運営主体にかかわらず、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を1つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな『移動』の概念」と定義されている。

先行するフィンランドのMaaSGlobal社は2016年、様々な公共交通を一括で検索・予約・決済できるアプリ「Whim」をスタートさせている※2。
同社は乗り放題、月額定額制のサービスなど、すでに日本を含めた世界展開を進めている。このサービスにより、ヘルシンキでは公共交通機関の利用率が劇的に向上した。

様々な産業に影響を与えるMaaS

人事担当者は、日本版MaaS が実現すると、「世の中の何が変わるのか」「自社にどのような影響があるのか」といったことに思いを巡らせておくとよいだろう。少なくとも無関係という業界はないはずだ。

通勤手段、住む場所、働く場所、働き方等々、MaaS の実現は我々が思っている以上に社会の絵姿を大きく変化させていく可能性がある。そして、MaaS は、新たなビジネスやプレーヤーを生み出す。急成長ビジネスは大抵の場合、カオスマップが作られる。もちろんMaaS も例外ではない※3。

MaaS を理解するうえで読んでおきたい書籍は以下に大別される。
① 様々な産業への影響を描いた 書籍
② 社会への影響を描いた書籍
③ 未来構想系の書籍

特に『MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』(日経BP 社)は必読だと考える。

人事担当者が、最新の注目ビジネスを中心となって把握することは企業力を高めることにつながる。なかでも、MaaS という「移動ビジネス」は研究の価値がおおいにあるだろう。

次号では「5G ビジネス」を取り上げる予定である。乞うご期待。
※1国土交通省「日本版MaaSの実現に向けて」(http://www.mlit.go.jp/common/001287842.pdf)
※2Whim (https://whimapp.com/)
※3 Mellow「世界MaaS企業カオスマップ」2019年最新版(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000031879.html)

空飛ぶクルマ電動航空機がもたらすMaaS革命

根津 禎著/日経BP社/2019年4月/2,200円+税

「空飛ぶクルマ」が実現すると、都心や地方にかかわらず、移動の実態が大きく変わる。自分が「空飛ぶクルマ」に乗ることを想像してみてほしい。すでに大企業やスタートアップは、「空飛ぶクルマ」の開発に成功している。

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